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温度の校正の基準が不確かな状態は好ましくない

 校正に関する専門表現の1つに、「不確かさ」があります。
数字が正確でない時に、不確かさという表現が使われる訳ですが、実はそれにも2つの意味合いがあります。
校正の不確かさと、機器の不確かさです。
前者の場合は、校正そのものが好ましくない含みがあります。
一応は校正作業を行っているものの、実際の数字は間違っている時などは、校正が不確かと言われる事が多いです。
それに対して機器が不確かというのは、機器の数字が間違っているものの、様々な原因が考えられる状態を指します。
校正作業が間違っている可能性もありますし、そもそも温度計自体が故障している可能性もあります。
不確かさという表現にも、色々なパターンがある訳です。
ただ1つだけ確実に言えるのは、校正が不確かという状況だけは避けるべきです。

 多くの工場や企業などに設置されている温度計には、もちろん正しい数字を示してもらう必要があります。
実際の温度が氷点下であるにもかかわらず、温度計の数字は摂氏500度という状態は、あまり望ましくありません。
温度計が間違った数字を示しているからです。
では、なぜ温度計の数字が間違ってしまうかというと、確かに機器そのものが壊れている可能性もあります。
温度計を長く使い続けていれば、だんだん老朽化してきますから、数字が狂う事はあります。
それと校正の基準が原因というパターンもあります。
温度の校正には、色々な基準があります。
国内基準もあれば、国際基準もあります。
かなり独特な基準もありますし、色々な物差しがある訳です。
どの基準を採用しているかによって、温度計が示す数字も異なる訳です。

 一番好ましくないのは、温度計の校正に関する基準が間違っている状態です。
上述の摂氏500度ですが、独自基準によって校正されている温度計ですと、500になってしまう事態もあり得ます。
独自基準は、国際基準とは大きくかけ離れている事があります。
国際基準ではマイナス20度ではあるものの、独自基準では摂氏500といった具合です。
この場合、温度計に対する校正が不確かという状態になっている訳です。
そのままでは、常に間違った温度が表示される状態になってしまいますから、校正業者の見直しが推奨されます。
独自基準の業者ではなく、国際基準で校正してくれる業者を選んでおけば、温度計は正しい数字を表示してくれるからです。
自社が使用している温度計は、どのような基準で校正されているかは、よく確認しておく方が無難です。

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